民主党政権が為替市場介入という手段をどう使うか、あるいは使えないか、市場参加者が注目していたが、ついにやった。
 
「日銀、介入資金吸収せず」と報道されているので(本日日経新聞夕刊)、先日ブログでご説明した非不胎化介入である。デフレと円高の悪循環を阻止するためには、妥当な処置だ。
日本の株価も大きな上昇で反応している。
 
これでドル売り・円買いポジションを膨らませていた海外の投機筋が(シカゴIMMの非商業筋の持高がドル売り・円買いに大きく傾斜して、日本のFX勢の持高と逆であること、先日指摘しましたね)、これでロスカット(損切りの円売り)に追い込まれれば(おそらく既に一部ロスカットが出ている)、介入効果にもさらに弾みがつくだろう。ポジション転換の速さが取り柄の連中だからね。
 
よくを言えば、米国の景況感に強気のシグナルとなる景気指標が出ると一層円安に勢いがつくだろうが、そういう経済指標がでるかどうかは分からない。ただし、米国ではここしばらく、2番底を心配する一時の悲観が一服して、ポジティブな経済指標に株価が上昇方向で反応しているのが目につく。米国経済の2番底はない、問題は景気回復の減速テンポの度合に過ぎないと私は思っている。
 
とりあえず、菅首相、小沢を退け、対市場では初の為替介入、軸足をぶらさずに頑張っていただきたい。
あ、そっれ!ニッポン、チャチャチャ!ニッポン、チャチャチャ!
 
でも、本格的な円高の修正(100円方向への円安の戻り)のためには、やはり米国景気の回復トーンがまた強まって、ドル金利上昇のシナリオが必要で、それにはまだしばらく時間がかかると思う。