本日の日本経済新聞の記事
「生保15グループ、株評価損8割増 4~9月6900億円 リスク圧縮へ売却 」

大丈夫だろうか?この業界の動かす資産規模は大きいので、動くと確かに需給関係に大きな影響を与え、相場は動くのだが、ちょっと長い目で見ると概ね外れているように思う。

引用:「各社は価格変動リスクが大きい株式の圧縮を進めている。日本生命など大手生保7グループは4~9月期に約1000億円の株式を売り越した。朝日生命は595億円を圧縮。241億円の売却損を計上したが「リスクの圧縮を優先した」(初瀬良治常務)。下期も7グループ合計で1000億円超を圧縮する。」
背景にはかつて経営を苦しめた市況悪化の記憶がある。バブル崩壊後の金利低下などで、実際の運用利回りが契約者に約束した利回り(予定利率)を下回る「逆ざや」が拡大。大手各社の逆ざや額は2000年度前後には年間で合計1兆円超に膨らんだ。
 
近年では高利回り契約の減少で逆ざやは当時よりも縮小。直近では投資マネーの流入で株価も回復傾向にあるが、「世界的にリスク要因が相次いで顕在化しているなか、むしろ下振れリスクを意識する必要がある」(日本生命の松山保臣専務)と慎重な見方が多い。」
 
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生保の大きな投資動向を私の知っている限りでまとめると。

1980年代前半:大規模なドル債購入(「金利差があれば怖くない」投資)→85年以降の急速な円高ドル安で莫大な為替損
 
1980年代後半:株買い、不動産投資、長期固定高金利での保険商品販売→バブル崩壊で莫大な評価損、長期の逆鞘状態

90年代前半:海外投資のリストラ、圧縮、撤退(円買い外貨売り)→それが終わると90年代後半は円反落、外貨相場上昇

2000年代はどう動いたのは良く知らないが、今は政府の債務残高が急膨張して、将来の国債リスクが懸念されているのに、株からこの超低利回りの長期国債にシフトだって・・・・・・繰り返すけど大丈夫かな?
まあ、銀行業界も下手ですけどね。
やはりサラリーマン組織に投資は無理か・・・・
 
 
竹中正治HP
http://masaharu-takenaka.jp/index.html (←ホームページ、リニューワルしました(^^)v)
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