本日1月3日の日経新聞朝刊「経営者が占う2013年」、大企業経営者20人の株価(日経平均)の予想を見て苦笑した。
日経平均の安値の予想がほとんど9000円前後で1-3月に集中しているからだ。

実際はご存じの通り昨年12月の最終営業日に10,395円をつけている。
予想の高値は11,000円~12,000円が多く、ほとんど年後半だ。

私も銀行の調査部にいたから良くわかるが、恒例のこの種のアンケートは11月の末から12月上旬頃に新聞社から依頼が届く。昨年のその頃はまだ日経平均は9000円台で、景気見通しは2013年春まで悪化予想が支配的だったから、こういう結果になったのだろう。

もちろん大企業の社長さん方が直接アンケートに答えているということは、ほとんどない。
たいてい調査室や企画部の経済調査担当者が代筆で記載して、「こんな感じでいいでしょうか」と一目お目通し頂く程度だ。会社によっては、それすら省略されるかもしれない。

部下のサラリーマン調査役が後から「なんでこんな予想出したの?」と言われるリスクをミニマイズする姿勢で代筆しているわけだから、世間の雰囲気、コンセンサスから乖離したような予想は出てこない。

そもそも年の後半に景気回復が強まって株価が上がるという予想が支配的なら、みな上がる前に買おうとするから、株価は年後半ではなく、その前に上がってしまうものだ。
「予想と相場の関係」とはそういうものだ。
 
 

竹中正治HP
http://masaharu-takenaka.jp/index.html (←ホームページ、リニューワルしました(^^)v)
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