毎度のトムソン・ロイター社でのコラムです。先ほど掲載されました。

「日本株、買いは次の不況まで待て」

冒頭部引用:「4月に日銀が追加金融緩和に動くという某メディアの憶測記事と、実際の日銀政策決定会合での「政策変更なし」で、日本株も円相場も大きく上下に揺れた。短期トレーディングをしている金融機関のディーラーや個人投資家には翻弄された人も少なくないだろう。

一方、長期投資の対象として日本株を見ると、アベノミクス以前よりはまだ高いとはいえ、昨年の高値からの下落で米国株などに比べると長期的なリターンはやはり劣後している。しかし、日本株でも実はリスクを抑制しながら長期でリターンを向上させる簡単な手法がある。今回は、その仕組みと現状の株式投資へのスタンスを説明しよう・・・」

末尾引用:「最後に現状でのスタンスを確認しておこう。2016年4月末時点の修正積立法の示すシグナルは売りでも買いでもなく中立である。図が示す株式投資残高は、ピーク時から累積投資額ベースでは約半減、資産時価総額ベースでは25%減となっている。筆者自身は、昨年の時点で累積投資額ベースではピーク時の3割程度に減らし、4月の乱高下でも様子見を決め込んでいる。

毎期稼がなくてはならない金融機関のファンドマネジャーらと違う一般個人投資家の最大の優位点は、割安感でも割高感でもないようなレンジでは中途半端に手を出さずに1年でも2年でも休んでいられることだ。次に日本株の買いに動くのは、この修正積立法のシグナルを見ながら、おそらく次の景気後退時になるだろう。」

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補足: コラムには長くなり過ぎるので書きませんでしたが、GPIFに関する私の懸念は、彼らが日本株式の保有比率を高めたのは、私の提示した投資法が「売り局面」のシグナルを出した(そして私も売った)2014年~15年だということですね。
GPIFは規模がマンモスで運用は長期ですから、本来は長期逆張り投資に最も適したファンドなんですが、そういう様には動けていない・・・GPIFの場合、ポートフォリオの変更が何か月も前から議論されて決定されてから、ようやく動けるという制約は確かにあるんですがね。

追記(5月21日):本日の日本経済新聞「M&I 2:解決!お金ゼミ、じっくり資産運用」で、私の「修正積立投資」が紹介されています。紙面の制約で図表は掲載されていませんが、直近のトムソン・ロイター・コラムで詳しく説明したものと基本的に同じです。
記事引用:
「筧: 実はもう一工夫すれば、積み立て投資で含み損を抱える期間を短くして、運用成績を上げることが期待できますよ。
岡根: そんな方法があるのですか。

筧: 龍谷大学の竹中正治教授が「修正積み立て投資」を提唱しています。資産価格があらかじめ自分で決めた水準より下がったときに一定量を買い増し、上がった時に売却する方法です。例えば毎月1万円ずつ積み立てるのに加えて、価格の5年移動平均線を20%以上上回った場合に5万円分を売り、20%以上下回った場合は5万円分の買いを入れることにします。

宗羽: つまり高値で買う量を減らし、安値で買う量を増やすわけですね。
筧: この方法を先ほどの日本株に積み立てる場合に当てはめると、累積投資額781万円に対し、売却益を含めた資産額は約1090万円とおよそ4割増になります。高値売りはしないで、安値の時だけ買い増すなど自分なりに応用する手もありますね。」



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