あまり短期的な相場の動きに皆さんを引き込むのは、私の意図するところではないのだが、一方、世間的にはむしろそうした短期的な動きにについての関心が高いので、多少はフォローもしておこうか。
政府・日銀による円売り介入があったのが9月15日、それから6日間経た9月21日時点のシカコIMMのNon commercial(投機筋)のポジションが公表された。
連中の円買いは半減して、介入前の約5万コントラクトから23,100コントラクトになっている。15日の介入が、かなり円買い持ち高のロスカット(損失拡大回避のための円売り)を引き出すことに成功したとも言える。
以前も紹介したがシカゴIMMの持ち高は、外為ドットコムのこのサイトが分かりやすい。
関連ブログ:グローバル丁半博打?日本人は円売り、外人さんは円買い(8月24日)
一方、クリック365で見ると、日本勢はネットで15万枚ほどのドル買い・円売りでほとんど変わっていないようだ。
でも、これで流れが変わった(円高から円安)と思うのは、おそらくまだ早いだろう。その後相場はじりじりとまた84円台前半だから、海外勢は再び円買い・ドル売りを増やしているかもしれない。
なにしろ、中国人民銀行が外貨準備の一部を円シフト(円買い)しているから、これをとんだ伏兵と言うべきか。
海外勢の円買い・ドル売りが執拗なのは、米国要因もある。今年の後半、米国の景気回復が失速すればFRBが一層の量的緩和に乗り出して、ドルジャブジャブにするのではないか。一方、日銀は今以上の量的緩和には及び腰、するとその結果は対円での一段のドル下落、という思惑がまだ強く働いているからだろう。
その思惑に終止符が打たれるためには、目先の米国の景気回復期待がまた上向くような変化しかない。ここにきて、米国の株価が持ち直しているのはそうした変化の兆しかもしれないが、まだ分からないね。
追伸
話は全然別だけど、東レ・パンパシフィック・オープンのシングルスで伊達公子がシャラポワを破った。
伊達公子さん、凄い。とにかく凄い。40歳直前の39歳、一方シャラポワは20歳代だろ。
身体だって、シャラポワの方が頭一つ分ぐらいでかい。

伊達公子、一度現役を引退した後の30歳代後半からの第2の復活挑戦。
我々日本人中高年の見習うべきモデルは、これだなと思った。