本日の日経ビジネスオンラインの論考、重村教授(早稲田大学)
このテーマの論説で初めて納得、合点ができる論説に出会った。まだご覧でないかた、ぜひご覧ください。
 
一部以下引用
「北朝鮮軍には、もう石油が無い。これが、今回の事件の軍事的背景である。北朝鮮の軍は、年間どのくらいの量の石油を使用できるのか? 想像できないほど少ないのだ。韓国軍と在韓米軍の幹部の間では、これは常識である。
 
だから、北朝鮮軍を疲弊させ、軍事力と士気を低下させるには、軍用石油を枯渇させればいいのだ。それを知っている韓国軍と米軍は、韓国海軍哨戒艦への爆撃の報復として、軍事演習を継続した。韓国と米軍が軍事演習をすると、北朝鮮はそれを「同国を攻撃する口実」だと考える。だから、北朝鮮も同じように軍事演習を行い「侵略」に対峙せざるを得なくなる。戦闘機を飛ばし、艦艇を走らせ、戦車を動かすと、たちまち石油は底をつく。
 
 韓国軍と米軍は、今年7月から年末までに10回の軍事演習を計画し、実施している。さらに来年も、多数の演習を計画している。これが続くと、北朝鮮軍は石油ばかりでなく軍用の食料、装備品も事欠くようになる。軍崩壊の危機に直面するのだ。
 
 この危機を避けるため、北朝鮮は韓国に軍事演習の中止を呼びかけた。しかし、韓国軍と在韓米軍は応じなかった。このため、10月には今回の延坪島より北にある白翎島の沖合に砲弾を落とすと「警告」した。しかし、韓国側は、これも受け入れなかった。
 
 北朝鮮軍がこの“石油危機”を回避するためには、米軍と韓国軍の演習を中止させるしかない。その最後の手段として、民間人が住む島の攻撃という手段に出たのだ。」
 
なるほど、なるほど、で、このまま石油枯渇の危機に直面する北朝鮮は「窮鼠猫を噛む」のだろうか?中国は石油供給を追加して助けてしまうのだろうか?
 
戦前、日本が米国に宣戦布告しちゃったのもやはり、米国の対日石油輸出禁止で追い詰められ、このまま軍隊も動かせなくなる前に、南方の石油資源確保に動くという作戦に出たわけです。
北朝鮮がこのまま自壊してくれれば一番良いが、窮鼠猫を噛むでどういう行動に出るか?それが問題ですねえ。