毎度のロイターコラムです。 同サイトでは掲載し切れなかったグラフとデータサイトを掲載しておきます。
「遠退くトランプ大減税、しかし米国景気悲観は不要」 

冒頭引用:「税制改革、インフラ投資と並んでトランプ政権の目玉のひとつだったオバマケアの廃止・代替法案の可決に失敗したことで、トランプ政権の先行きに不透明感が濃くなった。議会共和党の幹部とトランプ大統領は、税制改革法案の組成に向かうと言っており、同政権への期待はまだ剥落していない。


しかし税制改革について議会共和党の首脳部は財政赤字を膨張させない「歳入中立(revenue-neutral)」の方針を貫こうとしているようだ。国境調整税の導入や法人税率の引き下げを伴う改革も、税収入全体ではあまり減らないものになる可能性が高い。つまり「トランプ大減税で今後10年間に46兆ドルの減税」という選挙キャンペーン、並びに大統領就任直後まで語られてきた減税の「大判振る舞い」が実現する可能性は大きく後退しつつあると考えた方が良いだろう。そうなれば大減税がもたらす短期・中期的な景気の大上振れというシナリオも消える。


 それでは期待剥落で株価もドル相場も急落、長期金利も低下基調になるかというと、それほど単純でもない。なぜなら米国の実体経済は水準としては底堅く、方向としては上向いているからだ。今後は過剰な期待の下方修正と底堅い実体経済の双方がどの辺に収束するかがポイントとなる。本論ではこうした条件下での2018年末までの長期金利を推計してみよう・・・」

以下、コラム本文で引用、紹介した景況感調査指数 
Gallupの大統領支持率調査

追記:
トランプ大統領の支持率調査と逆を向いている指標をもうひとつ見つけました。米国は正しい方向(right direction)あるいは悪い方向(wrong track)に乗っていると思いますか?という調査です。以前からあるものですが、2010年以降ずっと「悪い方向にのっている」が多数でした。ところが、やはり昨年11月9日以降、悪い方向が減って、正しい方向が増えています。通常はこれは大統領の支持率とだいたい同じ向きに変化するんですが、今回は逆に動いていますね。
私の「トランプ隠れ支持者仮説」を傍証する材料ではないでしょうかね。つまり「トランプ大統領」という名前を出して支持・不支持を尋ねると、支持を表明することを躊躇う人々が多い。ところが、トランプの名前を出さずに尋ねると「正しい方向に向かっている」と答える人が増えているわけです。


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