金曜日から2泊3日で中国、吉林省長春にある吉林大学主催の国際金融シンポジウムに招かれて参加して来た。吉林大学は中国でハイランクの巨大大学で、日中双方の研究者と吉林大学の学生さん参加によるシンポジウムだった。 私の発表内容はホームページに貼っておいたので、関心のある方はご覧頂きたい(以下サイト)。
中国の東北部だから日本で言うと北海道的な位置。空港から市内のホテルまで道路はかなり整備されている。ただ道路の周辺にゴミやがれきが多いのが気になった。がれきは開発工事が繰り返されているためだろうが、スーパーで使うプラスティック・バッグの成れの果てみたいなゴミが、道路の左右の植え込みに延々とからまっているのがいただけない。
ホテルの料理は野菜も新鮮で美味しかった。しかし部屋にバスタブがない。シャワーだけ。しかもなぜか私の部屋のシャワーは十分に熱いお湯が出ず、ぬるいお湯でちょっとふるえた。世界的にみると、ふんだんにきれいな水、お湯を使えると言うのはやはり先進国だけの環境なんだな。
食べ物で唯一私が食べられなかったのは、カイコのさなぎの揚げ物。最初はセミのから揚げかなと思ったが、カイコのさなぎだと言う。じゃばら状のさなぎの表皮がそのままで、私はハシをつけることができない。クリスピーな表面をかむと口の中でグチャっと昆虫のはらわたが広がる感じをイメージしただけで、無為無理、絶対食えない。ところが食べた別の先生に聞いたら中までカリカリしていたそうだ。それでも食べる気はしない。
シンポジウムが終わってからの宴会ディナーの席では大学の「党委書記」の陳教授という方が参加された。この方が一番偉いそうで、宴席の一番偉い方を筆頭に貴州マオタイ酒で乾杯(カンペイ)を繰り返すのが、中国流の歓待だ。
アルコール度50%のマオタイ酒だけで乾杯を続けるのは私にはしんどいので、途中からビールに切り替えたが、なぜか中国ではビールは常温に近い温度で出される。食事の時に冷たい飲み物は身体に良くないという考えだからだろうか。確かにきんきんに冷えたビールを好むのは日本人とアメリカ人の傾向かもしれない。欧州でもわりと常温に近い温度でビールが飲まれることが多い。
ホテルでPCをインターネットにつなげると、やはりGoogleは画面は出るが動かない。Yahooは普通に使えたが、このYahooブログにはアクセスができない。facebookもアクセスできなかった。ちょっとおそるおそるYahooで「天安門事件」と入れて検索したら、ウキベディアの該当ページなどはちゃんと出て来た。
私の会った学生諸君は、みなまじめそうできびきびしていた。私は中国語はできないので、日本語と英語で対応するが、あまり上手ではなくても英語で一生懸命質問しようとする学生さんもいる。こちらは意味を理解するのに苦労しますがね。
こういう姿勢、日本の学生諸君にはあまりない。日本人は英語が要求される場で自ら発言するのは英語ができる人だけだ。できない人は黙っている。下手な英語で恥かきたくないという気持ちが強いからだろう。でも英語は若いうちに恥かきまくりながら勉強しておくのが一番だと思う。恥をかき捨てることができるのは若さの特権じゃあなかろうか。