大学の研究室に飛び込みで外資系生保のアリコジャパンの販売担当者がやってきた。「お客様の引退後の年金・生活費などキャッシュフローの試算をご提供して、何かお役に立つアドバイスをしたい」というので、「それじゃお話だけでも聞きますか」ということになった。
私は日系最大手の○○生保(名前は伏す)で20歳代の時から契約していたが、終身700万+定期2300万円の生命保険の定期部分の期限がちょうど6月末に来るので、どういう条件で更改するか考えてきたところだ。
50歳を過ぎ、自宅も金融資産もあるので、もう合計で3000万円も死亡保険は不要だと思った。一方、歳もとれば病気になるリスクも高まるから、定期部分を大幅減額し、その代わりに医療特約として入院時1日1万円とかつけようかと思った。
そこで契約先の日系○○生保に入院時、1日当たり1万円、最長62日間(総額62万円)の入院特約の保険料を尋ねたところ、月額10,300円だという。「そんなもんかいな」と思ったが、アリコの担当者にも同様の見積もりを頼んだところ次のような提案があった。
アリコ:保険料 月額6607円(終身型)
入院時1日1万円、最長62日間、手術給付金20万円、先進医療2000万円までカバー
日系○○生保:保険料 月額10,300円(終身型)
入院時1日1万円、最長62日間
この違いには正直驚いた。\(-o-)/
先進治療とは公的健康保険ではカバーされない高度医療であり、提示されたメニューには平均300万円もかかる重粒子線治療(現代のガン治療の最新治療法)から始まり16の高度医療メニューが並んでいた。
この種の先進治療は医療技術の進歩でどんどん増えているが、公的医療保険は財政事情が厳しくなる一方ので、カバーしてくれない。このギャップは今後ますます広がるだろう。
そうした先進治療費をカバーする付加価値サービスを含めて、それのない○○生保の保険料よりも月額3693円も安いのだ!
「なんでこんなに違うの?」と尋ねると「大勢の生保レディーを抱えている日系大手生保さんとは経費率が違いますからね」と言う。
「日系大手対比でこんなに競争力のある保険商品持っていれば、契約はがんがん伸びるでしょ?」と尋ねると「そうでもありません。外資系というだけで信用してくれない方もいるし、竹中さまのように説明を気易く聞いてくれる方は多くはありません。そもそもご自身が契約している保険の基礎的な内容を理解していない方も多いですしね」と言う。
「へ~、みなさん不況だ、デフレだとこぼして、ケチくさくなっているのに、肝心のポイント外して、無駄金払っている人達が世の中には沢山いるってことだね」と私は笑った。
アリコさん、飛び込み営業、ありがとう。私は危ないところで救われました。(^。^)
1990年代にはせっかく高い固定利回りで終身保険に入っていたのに、「転換すると有利ですよ」という日系生保レディーのセールストークにだまされて、低い固定利回りに転換した人達が続出した。私の勤務していた銀行の同僚にもそんな人達はいた。「銀行員のくせに金融・保険商品の基礎も理解していないだね」とその話を聞いた時は笑ってしまった。
さてこのブログご覧になった皆さんも、ご自身の保険内容、確認して、更新時には他社と比較されてみてはいかがか。
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