さて米国の量的金融緩和による資金が新興諸国などに流れ込んでバブルが始まっているのではないかという記事が目につくようになった。このまま新興国株価のETFとか持ち続けていていいのか?
この点で世界の主要国の株価指数ベースのPER(株価収益率)が一覧できる便利なサイトを見つけました。
キャピタルパートナーズ証券会社が提供しているデータとのこと。企業収益は直近予想ベース。
20倍以上は「割高」とされているが、あまり機械的な適用はできない。
というのは、2009年のように景気が大きく落ち込んだ時は、企業収益も大きく落ち込み、赤字にもなるので市場全体のPERも非常に高くなってしまう。その時に「PERが割高だから投資するのはやめておこう」と判断すると、チャンスを逃してしまう。
以前紹介したS&P500のPERサイトのように趨勢的な企業収益をベースに市場全体のPERを考えた方が良いのだろうが、ほとんどの情報サイトは直近過去決算か、今期見込みベースにしたPERしか提供していないので、とりあえずこれで我慢するしかない。
ともあれ、このデータで見ると、20倍越えの割高の新興国はまだない。インドの19.4倍が最高。
中国は2007年の春に私が北京に出張した時は、上海総合指数で4000台、PERも40倍から50倍とばぶっていた。
北京の軟件大学院で単発の講義をしたときに、学生諸君からこうきかれた。「先生は中国の株はバブルだと言うが、私もそう思う。しかし、この株価どこまで上ると思うか? 5000を超えるか?6000を超えるか? まだ上るならボクは買いたい」
「そういうこと言っていること自体がバブルそのものだね」と答えました。
結局その後6000まで上って、そこから2000割れまでクラッシュしましたね。
またじわりじわりと上ってきた。
まことに怖いけどやめられないチキンゲームですねえ。
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