経済ビジネス雑誌の編集者と話していた時に、「金(ゴールド)は間違いなくバブル、いずれ破裂する」と言ったら、「じゃあそれで書いてください」と返され、金について書くはめになった。そこで多少は金について勉強しなきゃ・・・と思い、とりあえず一般にどんな本が世間で読まれているのかと思って買った本が「純金争奪時代」亀井幸一郎著、角川SSC新書、2010年
 
金については参考になった本であるが、「げっ!本気でそう考えているの?!」という個所に遭遇してしまった。
「超円安時代が来る。
ドルは海外にばらまかれているから、外国はドル売りをすることができる。例えば中国が保有しているアメリカ国債を売れば、そのことでドル安を招く。 それに対してそもそも海外に出ていない円は、売ることができない。もちろん仮に、ヘッジファンドが日本を標的にしたり、海外の有力格付け機関が日本国債を格下げしたりすれば、ある程度の円安にはなるが、それでも超円安にまでは至らない。」(p105)
 
この後、日本の政府債務がさらに膨らんで、国内では消化できなくなり、日本国債の海外販売が進めば、その結果、円が売られるようになり、超円安になる・・・という議論が展開されている。
 
おいおい、本気かよ~((+_+))
為替が専門の私だって金のことを書く時には多少は「金の専門家(のはず)」の本を読んでいるんだから、為替についても語る時には多少は勉強してから語って欲しい。
 
当ブログのリピーターの方々は、上記の記述が、いかに現実と異なる「トンデモ議論」か、わかりますよね。 万一「わからん」と思われた方は弊著書(以下HPに掲載)でお勉強ください。