先日のミット・ロムニーの共和党での大統領候補演説で、増税せず、歳出削減で財政赤字を削減しながら、4年間で1200万人の新規雇用創出は非現実的だとコメントした。さて、オバマはどう言うか?
 
昨日はオバマ大統領の再選を向けた候補指名演説があった。以下のサイトでフルテキストが読める。
 
オバマ大統領が演説の中で雇用について具体的に数字で語っているのは、以下の通り。
We can help big factories and small businesses double their exports, and if we choose
this path, we can create a million new manufacturing jobs in the next four years.
(製造業で4年間で100万人)
 
If you choose this path, we can cut our oil imports in half by 2020 and support more
than 600,000 new jobs in natural gas alone.
(天然ガスで2020年までの8年間で60万人)
 
Help me recruit 100,000 math and science teachers in the next ten years, and improve
early childhood education.
10年間で理科系、数学系の先生を10万人)
 
Help give two million workers the chance to learn skills at their community college that
will lead directly to a job. (200万人のカレッジスクールでの再教育、これは雇用ではなく、雇用に向けた再教育)
 
4年間で1200万人とぶちあげたロムニーの空想的なでっちあげに比べれば、とても控えめで、現実的というべきか。
 
問題は米国の人口は3.1億人で、人口は年率約1%、生産年齢人口は約0.5%毎年増えているということだ。つまり年間155万人の新規雇用増がないと、失業率は低下しない。 だから上記の雇用増の数字では全然帳尻がつかない(足りない)。
 
オバマの雇用に関する上記の数字も、「たとえばこんなことをするよ」と言っているだけで、経済全体の雇用増の規模はコミットしていないと理解すべきだろう。政権を担当してみて、バブル崩壊後の雇用増加がいかに難題か分かった結果だとも言えようか。
 
さて日本の民主党は次回の総選挙のマニフェストはどんなものにするのかな?空想的なメニューがおてんこ盛りになっていた2009年のマニフェストとは様変わりにしぶくなるんだろうな。まさか学習効果が働かないなんてことは、ないよね・・・・・(^_^;)
 
 
竹中正治HP
http://masaharu-takenaka.jp/index.html (←ホームページ、リニューワルしました(^^)v)
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