「キングダム」というマンガをご存じだろうか?週刊ヤングジャンプに連載されている。昨年このマンガがNHK・BSでアニメ化されて放映され、それを見始めたら家族そろってはまり、特に父と息子(中1)はかなりディープにはまってしまった(^_^;)。
 
大学の春休み中の今、原稿書きに追われながら、このマンガ全巻を買って楽しみながらチビチビと読んでいる(一気に読んじゃうともったいないからね)。
 
中国の春秋戦国時代の秦国を舞台にしたフィクションなのだが、下僕の出身でありながら、「いつかオレは天下の大将軍になってやる」という野望に邁進する少年「信」の物語だ。マンガの要所要所で登場するこの信少年の「決め台詞」がなかなか良いのだが、今はその話ではない。
 
今関連するのは、戦国の武将達が展開する軍略だ。「オレがこう動けば、相手はこう動くだろう。だからそれを予期して、ここでこう待ち構える」というような軍略シミュレーションを行なう。当然相手の武将も「奴がこう出てくれば、オレはこう動く・・・と奴は読んでいるはずだから、意表をついて逆に動く」というような読み合いが起こる。
 
相手の先の先まで読みこんで、様々なケースへの備えをしながら、自分の描いたメインシナリオに相手を追い込んでいけば勝ちになる。もちろん、シナリオは予想外の動きで変更も当然起こる。その予想外の要因が、信の率いる100人部隊「飛信隊」だったりするので、実に面白い。
 
マンガの話が長くなったが、本題はアベノミクスだ。消費者物価指数で2%、あるいは名目GDP成長率で3%という目標が達成できるかどうか?それが目先の課題だが、それが実現できた、あるいは実現に近づいた時に何が起こるか、やはり一歩先を読んでおくことは経済政策や投資でも欠かせない。
 
固定したシナリオではなく、戦国武将達がやるような様々のシナリオを脳裏に描いて、「こうなったら、次はああなる。ああなったら、次はこうなる」と絶えずシミュレーションをしていることが、大切なことなんだ。
 
で、アベノミクスの目標が達成できた時に生じる最大のリスクは国債利回りの上昇(価格の下落)だ。政策的にはこれをソフトランディング的な範囲にとどめることができるかどうかが最大の課題になるだろう。
 
ではどのくらい、国債利回りは上がり得るのか?10年物で過去データで推計してみた。
以下添付はその結果だ。3月25日発売予定のエコノミスト臨時増刊号で本件推計に基づく私の論考が掲載される。ブログの読者にはちょっと早く、ネタの部分をご披露しておこう。
 
竹中正治HP
http://masaharu-takenaka.jp/index.html (←ホームページ、リニューワルしました(^^)v)
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