ほ~これは面白い。
ラインハート&ロゴフ教授、検証結果に重大な誤り? 以下WSJ記事
ラインハート&ロゴフ教授、検証結果に重大な誤り? 以下WSJ記事
(関連書:「国家は破たんする(This Time is Diffrent)」
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324309104578428401376184598.html?mod=WSJ_hp_mostpop_read
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324309104578428401376184598.html?mod=WSJ_hp_mostpop_read
エコノミストや実証系経済学者なら実は承知のことですが、データによる検証って、実はちょっとした設定の違いで黒が白になったりすることがあるんです。
引用:「ラインハートとロゴフ両氏の論文「Growth in a Time of Debt」 (債務時の経済成長)では、公的債務の国内総生産(GDP)に対する割合が90%を上回っている諸国は景気拡大ではなく、経済が年率約0.1%縮小する傾向があると指摘した。」
「しかし、ハーンドンさんと、アシュとポーリンの両教授は、ロゴフ・ラインハートの計算を再現するなかで、GDPに対する債務比率が90%を超える諸国のGDP成長率は2.2%となっていて、GDPに対する債務比率がそれ以下の国々の成長率を1ポイント下回っていると結論付けた。」
「批判はアシュとポーリンの両教授が教える経済学のコースで始まった。ハーンドンさんは実証的経済学との融通を立証するため、経済論文での優れた研究の計算を再現するよう求められた。同氏はラインハート・ロゴス論文を選んだ。これはアシュ教授が「単刀直入な方法で非常に魅力的」だと称賛していた。
ラインハートとロゴフ両氏の他の研究結果は激しく非難されている。ラトガース大学の経済歴史学者、マイケル・ボード氏とクリーブランド地区連銀のエコノミスト、ジョゼフ・ハーブリック氏は昨年、ラインハートとロゴフ両氏の09年の著書『This Time Is Different』(国家は破綻する――金融危機の800年)の結論に挑戦し、米国は金融危機から徐々にではなく、迅速に回復する傾向があると指摘した」
ハーンドン氏は一般公開されているデータを使用し、秋の学期中、この宿題に取り組んだ。しかし、アシュ教授によると、ハーンドンさんは「何度やっても得られる結果が、公表されている研究の結果と一致」しなかった。
アマースト校の研究者たちのグループは4月初め、ハーバード大学の2010年の研究論文の執筆者たちに連絡し、この論文の「実際のスプレッドシート」を受け取った。彼らの計算では引き続き、0.1%の縮小ではなく、2.2%の景気拡大が示された。
アマースト校の研究論文の執筆者たちは、違いは3つの分野から生じていると結論した。ラインハートとロゴスの両氏がこの略式統計をいかに重視したか、どの年のデータを含めたか、そして、スプレッドシートのコーディング問題とみられるものの3つだ。
ラインハートとロゴフ両氏の他の研究結果は激しく非難されている。ラトガース大学の経済歴史学者、マイケル・ボード氏とクリーブランド地区連銀のエコノミスト、ジョゼフ・ハーブリック氏は昨年、ラインハートとロゴフ両氏の09年の著書『This Time Is Different』(国家は破綻する――金融危機の800年)の結論に挑戦し、米国は金融危機から徐々にではなく、迅速に回復する傾向があると指摘した」
追加情報:5月6日2013年
追加情報:5月9日
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ちなみに私の著作「米国の対外不均衡の真実」(2012年、晃洋書房)の論文(第1章)について、米国の対外資産・負債ポジションの将来20年間にわたる試算結果を、金融学会で発表した後、聴講してくださった某教授が大学院生の練習にと再試算してくれたことがあります。
結果は、「竹中先生の結果と一致しました」とうことでしたので、良かったね(^^)v。
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