本日の「はてな?」記事
日本経済新聞が一面で「人民元建て貿易急拡大」???

経済・金融音痴のどこぞの新聞ならともかく、日経新聞が一面記事でこういうピントはずれの針小棒大な記事を出してはいかんぞ~と思う。

記事自らが指摘しているように、人民元建ての貿易の8割は香港-中国本土間のものだ。香港は英国からの返還後一国二制度の下で香港ドルが流通しているものの、中国の統治下にあり、事実上の中国国内経済圏なのだから、本土との交易で人民元建てが進むのは当然。...


香港-本土間を除いた対外貿易に占める人民元建て比率は、3.4%=17%×(1-0.8)に過ぎない。 「人民元の国際通貨化が急速に進んでいる」なんていうのは、猫を虎と呼ぶ様なものだ。

引用:「中国の貿易決済に占める通貨はドルとユーロで半数以上を占めるが、元の割合も13年1~6月で17%に上昇。日本は1980年代から円の国際化を唱えてきたものの、輸出入に占める円建ての割合は今年上期でそれぞれ35%、20%にとどまる。日本に比べ中国が短期間に比率を高めている。

元建ての8割は香港企業と中国本土の間の貿易だが、中華圏以外にも広がりつつある。日本の対アジア輸出のうち元の決済シェアは0.8%(約1500億円)と前年同期の倍になった。」
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